浸水対策効果シミュレーション機能を開発 応用地質

応用地質(東京都千代田区)は、現実空間をデジタル空間に再現する「デジタル基盤」を活用して、建物などの施設に対する3次元での「浸水対策効果シミュレーション」を開発した。広域から狭域まで、浸水被害の低減を目的とした防災対策の検討などに取り組む企業を支援する。  

同社はこれまでにも、津波や内水・外水氾濫に伴う広域での浸水シミュレーションやハザードマップの作成、ハード・ソフト対策のコンサルティング、各種情報提供サービスなどを展開している。今回の新サービスの活用によって、より緻密に浸水対策の課題解決に取り組めるようになる。  

新サービスは、建物の内部・外部の点群データを基に、精緻や3次元モデルを仮想空間に構築する。浸水経路やその時間をシミュレーションすることで、建物などの施設の地下空間での災害対策を高度化できる。  

利用する事業者は、当該のシミュレーションの結果を元に、事業継続計画(BCP)や、既存施設の浸水対策の見直し、重要設備の移設などの検討が一層しやすくなる。マンションやオフィスなどの新規の分譲事業に際しても、適切な浸水対策の状況を可視化することで、入居者やテナントに安心感を与えて販売促進につなげられる。

<出典:住宅新報>

2023年10月23日